『フェルナンド・マニア』を目撃した人たちは、二度とあんな光景を目にするとは思っていなかっただろう。フェルナンド・バレンズエラは、ロサンゼルス・ドジャースのルーキーとして1980年にデビューし、翌年からメジャーリーグ(MLB)を席巻した。
その当時の熱狂には及ばないものの、2025年スタッツ上はバレンズエラに匹敵する成績を残す投手が登場した。アトランタ・ブレーブスのルーキー、ハーストン・ウォルドレップだ。
『OptaStats』によれば、両者の比較は以下の通りだ。
「ブレーブスのハーストン・ウォルドレップは、近代MLBにおいてシーズン最初の4試合全てて1点以下しか許さずに勝利を収めた史上2人目の新人投手となった。1人目は1981年のフェルナンド・バレンズエラだ」
ブレーブスがペナントレース争いから脱落しているため、ウォルドレップの活躍はそこまでの評価を得られていない。
だが、23歳のルーキーの投球内容は注目に値するものだ。
彼の4試合の投球内容は以下の通り:
- 8月2日・レッズ戦:5.2回、自責点1、4奪三振
- 8月9日・マーリンズ戦:6.0回、自責点1、6奪三振
- 8月15日・ガーディアンズ戦:6回、自責点0、7奪三振
- 8月20日・ホワイトソックス戦:7回、自責点0、7奪三振
トータルで、ウォルドレップは24.2イニングを投げて被安打13本、与四球は6個で防御率0.73、被打率は.159となっている。
Hurston Waldrep's ERA in August: 0.73.
— MLB Pipeline (@MLBPipeline) August 21, 2025
How a @Braves rain delay led to the club's 2023 first-rounder getting his next big chance: https://t.co/OtVsqHOf9V pic.twitter.com/KO6zmzOJlI
ウォルドレップは当初から期待されていたプロスペクトだった。2024年以前には複数のランキングでトップ100にランクインしており、今シーズンの開幕前にも『Baseball Prospectus』のランクで93位に挙げられていた。
今シーズン、AAAグウィネットでは19試合に先発し、防御率4.42の成績にとどまっていた。
ところがMLB昇格後の先発4試合で防御率0.73をマークしている。
今後数字の低下は避けられないだろうが、それを考えても仕方がない。
それよりも今は歴史的な快進撃を続けているウォルドレップの投球を讃えたい。
原文:Braves' Hurston Waldrep is on a historic rookie run only seen in MLB by Fernando-Mania in 1981
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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