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昨季地区準決勝進出ゴールデンステイト・ウォリアーズのシーズンプレビュー|NBA 2025-26シーズン

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坂東実藍 Miran Bando

昨季地区準決勝進出ゴールデンステイト・ウォリアーズのシーズンプレビュー|NBA 2025-26シーズン image

NBAの2025-2026シーズンに向けて、昨季西地区準決勝まで勝ち進んだゴールデンステイト・ウォリアーズの展望をまとめる。

2024-25シーズン

成績:48勝34敗(西地区7位、カンファレンス・セミファイナル敗退)

2月6日(現地5日)の時点で、ウォリアーズは25勝25敗と西地区の9位につけていた。それから球団はトレードでジミー・バトラーを獲得。スティーブ・カー・ヘッドコーチは「ジミーが我々のシーズンを変えた」と話している。

「我々にとってすべてが変わった。チャンスを与えてくれたんだ。リーグ有数のチームになった」

バトラーとステフィン・カリーがけん引し、ウォリアーズは23勝9敗という成績でシーズンを締めくくった。両選手が出場した試合は22勝5敗だ。彼らはウォリアーズを第7シードに導いた。第2シードのヒューストン・ロケッツとはわずか4勝の差だ。そしてプレイイン・トーナメントを経てプレイオフに進出。ファーストラウンドで第7戦まで戦い、ロケッツを下して勝ち進んだ。

地区準決勝では第1戦でカリーがハムストリングを負傷し、ウォリアーズは第5戦でミネソタ・ティンバーウルブズに敗れた。それでも、この歩みはウォリアーズの優勝の可能性がまだ残されていることを示している。そのタイミングとなるのは、今だ。

オフシーズンの動き

  • 再契約:クインテン・ポスト(チームオプション行使)、ギー・サントス(チームオプション行使)
  • 新加入:なし
  • ドラフト:アレックス・トゥーイー(全体52位指名、トレードで獲得)、ウィル・リチャード(全体56位指名、トレードで獲得)
  • 退団:ケボン・ルーニー(フリーエージェント)
  • 未契約FA:ブラクストン・キー、ケビン・ノックス二世、ジョナサン・クミンガ(制限付き)、ギャリー・ペイトン二世、パット・スペンサー

ウォリアーズのオフシーズンは、制限付きFAのクミンガの去就が解決するまで保留だ。ただ、その結果にかかわらず、まだロスター枠はいくつか残っている。

フロントオフィスはフロントコートでルーニーの代わりとなり得る現在FAのアル・ホーフォードの獲得や、チーム有数のペリメーターディフェンダーであるペイトン二世を戻すことに関心ありと報じられているところだ。どちらも、100ポゼッションあたり111.0失点で昨季7位だった守備を強化するだろう。

夏の動きは限定的だったウォリアーズだが、NBAドラフト2025では2巡目で2選手を加えた。トゥーイーとリチャードだ。後者はサマーリーグで平均10.3得点、フィールドゴール成功率48.5%を記録。得点力があることを示した。

一方で、カリーやバトラー、ドレイモンド・グリーン、バディー・ヒールド、ブランディン・ポジェムスキーといった主軸の大半は全員残っている。ウォリアーズは再び西地区で上位を競うはずだ。

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注目選手

ブランディン・ポジェムスキーだ。2023年のドラフトで全体19位指名されたポジェムスキーは、2シーズン前に登場。なんでもやるという姿勢で起爆剤となり、17試合で10得点&5リバウンド&5アシスト超を記録した。これはビクター・ウェンバンヤマ(23)に次ぐ新人2位の数字だ。また、リーグトップとなる38回のテイクチャージもマーク。リバウンド(427)とプラスマイナス(+264)でチームトップだった。

2年目に向けて期待は大きかった。だが、12月2日(現地1日)まで3ポイントショット成功率は21.5%にとどまり、ローテーション入りを争うような状態だった。ただ、その後は3P成功率41.4%と調子を取り戻し、自己最多の平均得点(11.7)、エフェクティブ・フィールドゴール成功率(53.7%)を記録している。

22歳ながら、ポジェムスキーは非常に重要な局面で活躍した。ウォリアーズがプレイオフ進出を競っていた中で、4月の8試合では平均17.4得点、3P成功率48.1%を記録。ポストシーズンも勢いを続け、ロケッツとの第4戦で26得点、ウルブズとの第5戦で28得点と、プレイオフ自己最多を更新した。

ポジェムスキーはその勢いを3年目に持ち込み、カリーやバトラーと並ぶ得点オプションとして安定することができるか。

注目ポイント

ウォリアーズは本気でタイトルを競えるほど、カリーの周囲を固めることができているのか。昨季はカリーが出場しているかどうかで、オフェンシブレーティングに13.4得点の違いがあった。2018-2019シーズン以来となる数字だ。答えを探す中で、フロントオフィスはバトラーに賭けた。彼はすぐにその答えを出している。

バトラー加入以降、カリーの得点は平均22.7得点から27.3得点に上がった。チームのオフェンシブレーティングも18位から8位に上昇。そしてレギュラーシーズンでリーグ3位となる23勝をあげている。

しかし、プレイオフでは再びカリー不在で得点するのに苦しんだ。カリーが休むとオフェンシブレーティングは16.0得点低下。そしてカリーがハムストリングを負傷し、ウルブズに4連敗を喫してシーズンを終えた。

ウォリアーズの主軸はまだ優勝を狙うことができるメンバーだ。しかし、カリー(37)、バトラー(36)、そしてグリーン(35)がいずれもキャリアの終盤にあり、クミンガの去就を筆頭に、ロスターをどのように編成するかが決定的になるかもしれない。

原文:2025-26 Season Preview: Golden State Warriors(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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坂東実藍 Miran Bando

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。