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サッカー日本代表に快勝したアメリカ代表のポチェッティーノ監督が大胆に宣言「プロセスは必ずうまくいく」

Mike DeCourcy

小鷹理人 Masato Odaka

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サッカー男子アメリカ代表のマウリシオ・ポチェッティーノ監督は、なぜ自分がここにいて、チームを率いてローワー・ドットコム・フィールド(米国オハイオ州コロンバス)で日本に2-0で勝利した後にメディアと話しているのかをよく理解している。2024年の最終盤に向けて男子代表チームのプログラムに何かしらの問題があったからこそ、この職に就いているのだ。

FIFAワールドカップという世界最大のスポーツイベントに臨むにあたっては、通常なら大会と大会の間の数年を準備に充てるものだ。しかしポチェッティーノ監督に与えられたのは20か月であり、他の監督たちが47か月かけるものを短期間で成し遂げなければならない。

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彼は推定年俸600万ドル(約9億円)という高額の契約を受け入れ、可能な限り問題を修正し、2026年のFIFAワールドカップで最大限の成果を得られるように努めると決めた。アレハンドロ・ゼンデハスとフォラリン・バログンのゴールで勝利した日本戦後も、自身の取り組みを大きく変えるつもりはない。

ポチェッティーノ監督は何を語ったのか?

「だから私はとても落ち着いている。計画を貫き、このまま進むんだ」とポチェッティーノ監督はスポーティングニュースに語った。

「ただ、勝利が重要でないと言っているわけじゃない。フレンドリーマッチとはいえ、勝利は大事なことだ。だが最も重要なのはプロセスだ。今日は負けなかった。大事なのはプロセスであり、選手が我々のやっていることを信じることだ。彼らが我々を尊重し、我々も彼らを尊重すること。そして関係性を築けることなんだ」

「プロセスに時間を与えれば、そのプロセスは必ず機能する。間違いなく」

先週末の韓国戦で0-2と敗れた後、元代表選手で現在は解説を務める人々の中には「もう時間切れだ」と批判する声もあった。

ポチェッティーノ監督は「大きな騒音ではない、少しの騒音だ。だが耳の痛い騒音だ」と語った。実際には彼も批判を耳にしており、日本戦前の会見ではその一部を「クソ」と言い放った。妻からは「フランスやイングランドで監督をしていた時の方がメディアはもっと厳しかった。ここの記者たちにはもっと優しくすべきだ」と諭されたという。

「ここにいることが本当に嬉しい。この国で監督を務められることが嬉しい。人々は本当に親切だ。コロンバスのファンもとても素晴らしかった」と彼は言った。

「批判や意見を言ってくれるのが好きだ。別の視点から違うものを観察できることがあるからだ。それが我々にとって良いことだと分かっている。読むことも、前進し続けることも、すべて我々をより良くしてくれる」

イングランドでは、親善試合のことを「フレンドリーマッチ」と呼ぶが、アメリカ代表が勝利を強く欲していた状況で、日本が比較的若く経験の浅いメンバーを送り込んだのは、これ以上ないほど「フレンドリー」な対応だった。

森保監督は何を語ったのか?

日本代表の森保一監督はスポーティングニュースに対し、この機会をチームの層を厚くするために活用したいと語った。すでにW杯出場権を獲得している日本は「11人だけに頼ることはできない。高いレベルでプレーできるチームを2つ、できれば3つは必要だ」と話した。

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アメリカ代表の現状は?

FIFAランキング17位の日本は、ポチェッティーノ監督が昨年10月に指揮を執り始めて以来、アメリカ代表が対戦した9つ目のランキングトップ30の相手だった。もしこの試合に敗れていたら、アメリカはそのカテゴリーで8連敗となるところだった。結果的に2勝7敗となったが、それでもファンの間に焦燥感が漂うのは当然だった。代表は次に集まるまで1か月あり、来夏に向けた準備に悪影響を与えるさらなるネガティブ要素は不要だった。日本に勝利し、FotMob.comのデータで4つの決定機を作り、ゴール期待値(xG)2.01を記録したことは大きな刺激となった。

「間違いなく重要な勝利だった」とクリスチャン・プリシッチは語った。彼は64分に完璧なラストパスを送り、バログンのゴールをアシストした。「前回は厳しい結果だった。今日は良いパフォーマンスを見せ、このキャンプを前向きな気持ちで終え、次につなげたかったんだ」

ポチェッティーノ監督は試合前に先発メンバーを一部入れ替えると宣言しており、3-4-2-1への布陣変更が最も顕著で重要なポイントだった。3バックにはキャプテンのティム・リーム、レギュラーのクリス・リチャーズ(韓国戦では小さなケガを考慮して途中出場のみ)、そしてトリスタン・ブラックモンが入った。このシステム変更により特に右ウイングバックのアレックス・フリーマン、左のマックス・アルフステンらが力を発揮し、アルフステンは所属クラブのコロンバス・クルーで本来担っているポジションでプレイする機会を得た。

就任から12か月間で59人の選手を起用してきたポチェッティーノ監督は、日本戦でも新たな組み合わせを試した。直近18試合で15通り目の布陣となった。3月のネーションズリーグ決勝ラウンドでパナマやカナダに敗れた際、レギュラー陣が精彩を欠いたことを受け、刺激を与える狙いもあった。ケガや疲労、クラブワールドカップへの参加によって、ゴールドカップに出場できない主力が複数いたからだ。この期間を再び実験の場としたことは、来年6月に向けて勢いをつけたいと願うファンの間で歓迎されなかった。

しかしポチェッティーノ監督の言う通り、常連メンバーばかりを呼んでいたらゼンデハスは外れていたかもしれない。彼は昨年10月以来の代表復帰で、27歳ながらキャップ数はわずか13。だが30分にアルフステンの完璧なクロスを左足で一閃し、決勝点を決めた。ポチェッティーノ監督は「このプレイで10月の代表招集について多くを考えさせられた」と語った。

ゼンデハスはスポーティングニュースに「とにかくベストを尽くし、自分の仕事をやり、持てるすべてを出し切る。それが自分のDNAだ。監督の目に留まって、今後さらにチャンスをもらえれば嬉しい」と話した。

原文:As World Cup 2026 approaches, USMNT coach Pochettino boldly declares: The process will work, for sure
翻訳・編集:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)

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Senior Writer

Mike DeCourcy

Mike DeCourcy has been the college basketball columnist at The Sporting News since 1995. Starting with newspapers in Pittsburgh, Memphis and Cincinnati, he has written about the game for 37 years and covered 34 Final Fours. He is a member of the United States Basketball Writers Hall of Fame and is a studio analyst at the Big Ten Network and NCAA Tournament Bracket analyst for Fox Sports. He also writes frequently for TSN about soccer and the NFL. Mike was born in Pittsburgh, raised there during the City of Champions decade and graduated from Point Park University.

小鷹理人 Masato Odaka

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。埼玉県出身。南アフリカW杯を機にサッカーに魅了され、欧州サッカーを中心に幅広く観戦。大学・大学院でスポーツマネジメントを専攻し、理論と実践の両面からスポーツを追求。フットサル部では全国大会出場経験あり。趣味はスポーツ観戦でサッカー、格闘技、MLBなど幅広く観戦。NBAは現在勉強中。