秋場所初日黒星の若隆景、中盤戦なら伯桜鵬に勝てた? 「両方に失礼では」角界OBの主張に指摘相次ぐ

柴田雅人 Masato Shibata

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Jiji Press

大相撲秋場所は14日、初日の取組が行われた。今場所に大関とりがかかる東関脇・若隆景は黒星発進となったが、その若隆景に対する舞の海秀平氏(元小結)の発言が話題となっている。

若隆景はこの日、東前頭2枚目の伯桜鵬と対戦。先場所終了時点で通算3勝0敗と得意にしていたが、今回の対戦では立ち合い力強く踏み込んできた伯桜鵬にたまらず引いてしまい、ほとんど為す術がないまま土俵を割った。

大事な場所でいきなりの黒星を喫した若隆景について、初日のNHK大相撲中継で向正面解説を務めた舞の海氏は「若隆景は以前から、序盤の取りこぼしが多いんですよね。中盤になると身体も気持ちもほぐれてきて、白星を積み重ねていくタイプなんです」と指摘しつつ、「大関を狙う力士にこんなことを言っては失礼なんですけど、中盤に伯桜鵬と当たってたら勝てたと思います」と主張した。

若隆景はスロースターターの傾向が強いことが以前から課題とされており、今年も初場所~名古屋場所の序盤5日間成績は2勝3敗、1勝4敗、4勝1敗、2勝3敗と安定していない。初場所以外は中盤~後半戦で星を稼いで勝ち越しをクリアしているが、射程に捉えている大関、そしてその先の横綱を目指すためには、調子のムラを少なくしていくことが求められている。

一方、伯桜鵬は2024年春場所6日目、同年夏場所7日目、2025年名古屋場所11日目に若隆景と対戦しいずれも敗戦。中盤以降、尻上がりに調子を上げる若隆景に跳ね返される結果が続いている。

舞の海氏はこうした要素を念頭に置いた上で前出の発言を口にしたものと思われるが、「中盤に伯桜鵬と当たってたら勝てた」という部分に対し、SNSで相撲ファンが反応。「それは伯桜鵬にも若隆景にも両方に失礼な発言なのでは」、「初日の緊張感を過大評価しすぎ」、「そんなこと言い出したら元も子もないでしょ」などと指摘が相次いだ。

「こんなことを言っては失礼なんですけど」と前置きを入れたあたり、舞の海氏にも少々踏み込んだ発言だという自覚はあったようだが、両力士へのリスペクトに欠けるような内容だと捉えられてしまったようだ。

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柴田雅人 Masato Shibata

スポーティングニュース日本版スポーツコンテンツライター。福岡県出身。幼少期から相撲、野球、サッカーを中心に幅広くスポーツを観戦。大学卒業後からライター活動を開始し、主にスポーツ記事の企画立案、取材、執筆などに携わる。現在もスポーツ観戦が一番の趣味で、複数競技を同時に視聴することもしばしば。