大相撲秋場所、人気十両が“ダメ押し”で負傷!? 影響は相撲協会公式YouTubeにも

柴田雅人 Masato Shibata

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時事

大相撲秋場所は24日、11日目の取組が行われた。十両では2敗で並ぶ三田と朝白龍が激突する好取組が行われたが、取組中のあるシーンがファンの間で波紋を広げている。

負けた方は優勝戦線から一歩後退する大一番は、立ち合い当たった三田がすぐに左に動くと、朝白龍の右足を内側から勢いよく蹴って蹴返しを狙った。ただ、朝白龍は瞬時に左足を横にずらしてこれをこらえると、三田を懐に入らせないように圧力をかけ続け土俵を割らせた。

ただ、朝白龍は攻めの勢い余ったのか、それとも蹴返しを食らって熱くなっていた面もあったのか、土俵外に両足を着いた三田をさらに一押しした。これにより三田は、土俵下で待機していた嘉陽に覆い被さるように転落。すぐに起き上がり嘉陽にも手を貸したが、この直後に土俵に両手をつくと、左足のかかとを浮かせながら左膝を曲げるなど動きを気にするような素振りを見せていた。

三田は幕下付出60枚目として2024年秋場所でデビューした23歳で、先場所十両優勝を果たすなど番付を駆け上がっていること、所属する二子山部屋の公式YouTubeチャンネルが人気を博している(登録者52万人、2025年9月24日時点)ことなどから、十両では頭一つ抜けた人気を誇っている。ただ、入門前に左膝前十字靭帯断裂の大怪我を負った過去があり、今回の取組で古傷を悪化させたとなれば残り4日間はもちろん、九州場所への影響も危ぶまれるところだ。

取組後の報道によると、朝白龍はダメ押しではないかとして審判部に呼び出されたが、悪意はなかったと判断され特に注意などは受けなかったという。それでもなお、SNS上では三田の状態を心配する声とともに、朝白龍の最後の一押しを疑問視する意見が少なからず挙がっている。

また、今回の取組の影響は、日本相撲協会の公式YouTubeチャンネルにも及んでいる。同チャンネルは11日目の取組終了後、三田対朝白龍戦をはじめ、幕内・十両の取組動画を11本投稿している。ただ、コメント欄が荒れる恐れがあると判断したのか、三田対朝白龍戦の動画だけコメント欄が閉じられた状態となっている。

朝白龍は優勝争いトップタイの2敗、三田は星の差一つの3敗で12日目以降に臨むことになるが、今回の一件が両力士の残り4日間に悪影響を及ぼさないことを願うばかりだ。

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柴田雅人 Masato Shibata

スポーティングニュース日本版スポーツコンテンツライター。福岡県出身。幼少期から相撲、野球、サッカーを中心に幅広くスポーツを観戦。大学卒業後からライター活動を開始し、主にスポーツ記事の企画立案、取材、執筆などに携わる。現在もスポーツ観戦が一番の趣味で、複数競技を同時に視聴することもしばしば。