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東京2025世界陸上 日別結果まとめ|日本は競歩の銅メダル2を含む入賞11 メダルテーブルは40位で終了

牧野豊 Yutaka Makino

東京2025世界陸上 日別結果まとめ|日本は競歩の銅メダル2を含む入賞11 メダルテーブルは40位で終了 image

Jiji Press

世界陸上2025で銅メダルを獲得した藤井菜々子(左)と勝木隼人の競歩勢

陸上競技の世界大会、東京2025世界陸上(World Athletics Championships)が9月13日から21日まで東京(国立競技場)で開催された。

日本は男子35km競歩の勝木隼人(自衛隊体育学校)、女子20km競歩の藤井菜々子(エディオン)が獲得した銅メダル2を含む入賞11の結果となった。

以下、大会初日から最終日までの速報。

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■9月21日(9日目):男子4×100mリレーの日本は6位  男子4×400mリレーはボツワナが初優勝

男子4×100mリレー決勝、日本は予選と変わらず小池祐貴(住友電工)、栁田大輝(東洋大)、桐生祥秀(日本生命)、鵜澤飛羽(JAL)の走順。強い降雨のなかのスタートとなるなか、1走・小池は「自分が思ったように足が動いてない部分もあった。もっと前で(バトンを)渡せたはず」、2走の栁田も「もっと速く走れた」と中盤のポジションでレースが進む。しかし、3走の桐生は走り出した瞬間に右ふくらはぎが攣るアクシデントがあり、8番手に。アンカーの鵜澤は8秒台のラップを刻むも、日本は6番手でのフィニッシュとなった。

メダル争いは優勝・アメリカ、2位・カナダ、3位・オランダとなった。

男子4×400mリレー決勝は、400m優勝のブサンコレン・ケビナシピはじめ400m決勝進出者3人に200mのスペシャリストのトボゴの陣容で臨んだボツワナがベストメンバーで4連覇を狙ったアメリカを差し切り、0秒07差の2分57秒76で世界陸上初制覇を遂げた。

強雨の影響により競技スタートが延期され、今大会最後に終了する種目となった男子円盤投は第一人者のダニエル・スタール(スウェーデン)が最終6投目で70m47を投げて逆転。世界陸上2大会連続3回目の優勝を飾った。

今大会、日本はふたつのメダル(銅2)を含む11の入賞(8位以内)の結果で終了。メダルテーブル(金、銀、銅の優先順位でメダル獲得数に応じたランキング)では40位となった。

大会9日間で国立競技場に詰めかけた観客人数は61万9288人(1日平均6万8809人/1日2回のセッション合計)に上った。

今日の優勝者・日本人成績

女子走高跳

優勝:ニコラ・オリスラガーズ(オーストラリア) 2m00

女子800m

優勝:リリアン・オディラ(ケニア) 1分54秒62 ※大会新

男子5000m

優勝:コール・ホッカー(アメリカ)12分58秒30

男子円盤投

優勝:ダニエル・スタール(スウェーデン) 70m47

男子4×400mリレー

優勝:ボツワナ 2分57秒76

女子4×400mリレー

優勝:アメリカ 3分16秒61 ※大会新

男子十種競技

優勝:レオ・ノイゲバウアー(ドイツ) 8804点

女子4×100mリレー

優勝:アメリカ 41秒75

男子4×100mリレー

優勝;アメリカ 37秒29
6位:日本 38秒35

■9月20日(8日目):女子20km競歩で藤井菜々子が銅メダル獲得! 男子4×100mリレーは決勝進出! 田中希実は女子5000m12位

女子5000m決勝に出場した田中希実(New Balance)は序盤から集団の中盤から後方でレースを進め、途中ペースの上げ下げに対応。ラストスパートでは差をつけられたものの、15分07秒34で12位に入った。

男子4×100mリレーは予選2組に登場した日本が38秒03で組3着となり決勝進出を果たした。小池祐貴(住友電工)、栁田大輝(東洋大)、桐生祥秀(日本生命)、鵜澤飛羽(JAL)の走順で臨んだ日本は南アフリカ、イギリスがバトンミスで途中棄権となる中、1走の小池が流れを作ると後続の3人もスムーズにバトンをつないだ。

3走の桐生は「今日はバトンを安全につないでいくこと、声を上げることをやれば、着順で(予選を)通る組だったので、あとはいろんなバトンパスをやりながら、明日の決勝に臨めれば」と振り返った。

*男子4×100mリレー2組で途中棄権となった南アフリカは、バトンパスの際に隣のレーンの妨害を受けたとして、21日午前に南アフリカのみ再レースを実施することに(日本の決勝進出は変わらず)。その結果によって決勝進出の可能性を残したが、1チームで走ったレースは38秒64に終わり、南アフリカの決勝進出はならなかった。

男子4×400mリレー予選2組、日本は男子400m6位入賞の中島佑気ジョセフ(富士通)、佐藤風雅(ミズノ)、吉津拓歩(ミキハウス)、今泉堅貴(内田洋行AC)の走順で臨み、中盤まで中位につけたが、最終的には2分59秒74の組7番手でゴール。2組の全8カ国が2分台というハイレベルなレースとなったが、2カ国が失格となり順いは繰り上がり組6着に。各組上位3カ国以外の2カ国は1・2組共通の記録順で決勝進出を決めるが、日本は同組5着のポルトガルにわずか0秒04差で決勝には届かなかった。

*男子4×400mリレー1組で4着のケニアと6着のアメリカがバトンパスの際にザンビアに妨害を受けたという抗議が認められ、ザンビアは失格に。ケニアとアメリカは21日午前に決勝進出をかけたレースを行ない、アメリカが2分58秒46でケニアを上回り、決勝進出を決めた。

女子20km競歩は、藤井菜々子(エディオン)が1時間26分18秒の日本新記録でこの種目で日本勢初の銅メダルを獲得。この日は1週間前の35km競歩の時と異なり、気温21度という好条件のなか、藤井は4度目の世界陸上出場の前半から先頭集団でレースを進め、最後は後続を振り切った。

「日本新記録であることは全然気づかなかったんですけど、この大会でベストが出るとは思わなかったのでうれしいです。今回は本気でメダルを狙って望んだ大会だったので、会心の出来です」と喜びを表した。

男子800m決勝は、昨年のパリ五輪で2位に0秒01差で振り切り金メダルを獲得した21歳のエマニュエル・ワニョンイ(ケニア)が、2位に0秒04差と再び接戦を制して3度目の世界陸上で初めての優勝を飾った。

男子20km競歩では、この種目の世界記録保持者で優勝候補の山西利和(愛知製鋼)が序盤から先頭集団でレースを進めていたが終盤に歩型に関する警告が累積3回となり、2分間の待機を強いられ、優勝争いから大きく脱落し28位に。

日本勢では吉川絢斗(サンベルクス)が 1時間19分46秒で7位入賞、35kmに続き今大会2種目めの出場となった丸尾知司(愛知製鋼)は1時間20分09秒で9位とあと一歩入賞に届かなかった。

今日の優勝者・日本人成績(決勝)

女子20km競歩

  • 優勝:マリア・ペレス(スペイン)1時間25分54秒
  • 3位:藤井菜々子(エディオン)  1時間26分18秒 *日本新
  • 18位:岡田久美子(富士通) 1時間30分12秒
  • 37位:柳井綾音(立命館大)1時間35分44秒

男子20km競歩

  • 優勝:カイオ・ボンフィム(ブラジル) 1時間18分35秒
  • 7位:吉川絢斗(サンベルクス) 1時間19分46秒
  • 9位:丸尾知司(愛知製鋼 ) 1時間20分09秒
  • 28位:山西利和(愛知製鋼) 1時間22分39秒

女子砲丸投

  • 優勝:イエシカ・スヒルダー(オランダ) 20m29

女子やり投

  • 優勝:ジュレイシー・アングロ(エクアドル) 65m12

女子七種競技

  • 優勝:アナ・ホール(アメリカ) 6888点

女子5000m

  • 優勝:ビトレス・チェベト(ケニア) 14分54秒36
  • 12位:田中希実(New Balance) 15分07秒34

男子800m

  • 優勝:エマニュエル・ワニョンイ(ケニア) 1分41秒86 *大会新


決勝種目以外の日本人成績

男子円盤投 予選

  • 湯上剛輝(トヨタ自動車) 56m40 A組19位 予選敗退

男子4×400mリレー 予選

  • 日本 2分59秒74 2組7着 予選敗退(走順:中島佑気ジョセフ-佐藤風雅-吉津拓歩-今泉堅貴)

男子4×100mリレー 予選

  • 日本 2組 38秒03 2組3着(走順:小池祐貴-栁田大輝-桐生祥秀-鵜澤飛羽)

■9月19日(7日目):ライルズが男子200m4連覇! 女子やり投は北口榛花ら日本勢3名すべて予選敗退に

注目の女子やり投は優勝候補の北口榛花(JAL)が60m38と本来の力を結果に出せずに予選敗退。今シーズン、肘のケガ等で万全でない中、今大会に合わせてきたが、1投目から記録を伸ばすことはできなかった。

「春先からケガが続いていて、精神的にもちょっと苦しい部分がたくさんあったんですけど、そのたびに今年は2025年東京世界陸上があったから練習に戻るっていう気持ちになれたので、すごく素敵なゴールを作ってくださった皆さんに本当に感謝したいです」と涙を浮かべながらも冷静に振り返った。

上田百寧(ゼンリン)は60m49とA組、B組通じて13番手と決勝進出にあと一歩及ばず。「今回が3回目の世界陸上で、自分でも落ち着いて臨めているなと思いました。投てきの感触もかなり良かった」と、大舞台で力を出したことについて、自己評価していた。

200mでは男女ともにアメリカ勢が頂点に。

男子はノア・ライルズ(アメリカ)が終盤の競り合いを制して19秒52で優勝。この種目ではウサイン・ボルト(ジャマイカ/2009、11、13、15年)に並ぶ大会4連覇を達成した。

一方の女子はメリサ・ジェファーソン=ウッデン(アメリカ)が他を寄せ付けず、21秒68で優勝し、100mと合わせて今大会2冠を達成。女子100m・200mの2冠は2013年モスクワ大会のシェリー=アン・フレイザー=プライス(ジャマイカ)以来の快挙となった。

男子三段跳決勝では、ペドロ・ピチャルド(ポルトガル)が直前にトップを譲って迎えた最終6回目、全選手で最後となる跳躍で17m91(+0.5)を跳び、再逆転。2大会ぶりに頂点に立った。

今日の優勝者・日本人成績(決勝)

男子三段跳

  • 優勝:ペドロ・ピチャルド(ポルトガル) 17m91(+0.5)

男子400mハードル

  • 優勝:ライ・ベンジャミン(アメリカ) 46秒52

女子400mハードル

  • 優勝:フェンケ・ボル(オランダ) 51秒54

男子200m

  • 優勝:ノア・ライルズ(アメリカ) 19秒52

女子200m

  • 優勝:メリサ・ジェファーソン=ウッデン(アメリカ) 21秒68(-0.1)

決勝種目以外の日本人成績

女子やり投 予選

  • 上田百寧(ゼンリン)60m49 A組7番手 予選敗退
  • 北口榛花(JAL)  60m38 A組8番手 予選敗退
  • 武本紗栄(オリコ) 55m11 B組15番手 予選敗退

男子5000m 予選

  • 森凪也(Honda) 13分29秒44 1組15着 予選敗退

女子やり投速報(随時更新)*終了済み

女子やり投予選A組、B組ともに3投のうち62m50の基準記録を超えればその時点で決勝進出が決定。基準記録を超えた選手が12名に満たない場合は、A組、B組共通で記録の順で12名までを決定する。日本勢3選手は決勝進出ならず。

21:50 武本は3投目で記録を伸ばせず、55m11で競技を終了。予選敗退が決定した。A組の上田(60m49)も現時点で2組共通で13番手となっているが、A組終了後の取材では3回目のファウルについて抗議を行っている主旨の発言をしていたため、その結果によって最終判断となる。

21:45 B組の競技中、北口の予選敗退が決定。

21:33 武本の2投目は54m23と記録を伸ばせず。

21:23 B組に出場した武本紗栄(オリコ)は12番目の投てき順で1投目55m11で15番手。

20:22 女子やり投予選A組終了。上田は60m49で組7番手、北口は60m38で組8番手で競技を終了(ただし、上田は3投目のファウル判定について抗議中)B組の結果を待つ。

20:16 上田の3投目はやりが60mを超えるもファウル。

20:03 北口の3投目は58m80と記録を伸ばせず。

1959 2投目を終了して上田が組6番手、北口7番手。

19:56 上田の2投目は60m49と記録を伸ばし、組5番手に。北口は6番手。

19:46 北口の2投目は60m38。

1投目が終了して北口は4番手、上田は7番手。

19:42 A組11番目の上田百寧の1投目は57m18。

19:30 A組18選手のうち投てき順1番手で登場。1投目は60m31と思うように記録が伸びず。

    ■9月18日(6日目):中島佑気ジョセフが男子400mで日本史上最高の6位入賞! 女子400mのマクラフリンは40年間不落の世界記録に0秒18に迫る世界歴代2位の47秒78! 田中希実は女子5000m決勝進出! 

    日本勢として34年ぶりに男子400m決勝に進出した中島佑気ジョセフ(富士通)は大外の9レーンと恵まれたレーンではなかったが、序盤から自身の走りに集中。「バック(100m〜200m)を少し抑えすぎたかも」と本人は振り返るが、300mから再びペースアップする。最後の直線に入った時(ラスト100m)は8番手だったが、大観衆の後押しを味方に最後に粘りを見せて6位。男子400mでは世界陸上、オリンピックを通じて日本勢として最高順位での入賞を果たした。

    「地元の東京で皆さんの大きな声援を受けて走れたことは、アスリートしてこれ以上にない幸せ、充実感を感じながら走ることができたんでよかったんですけど、それ以上にもう少し勝負したかったので、悔しかったです」と本人は、決勝の舞台に立ったからこそ、感じた部分もあったという。

    予選では日本新、準決勝も組2着と着順通過で決勝に進出。そのファイナルでも力を出し切った経験は、大きな自信になったことは間違いない。

    女子400m決勝では、400mハードルの世界記録保持者のシドニー・マクラフリン=レブロニ(アメリカ)が47秒78と、世界歴代2位の記録で優勝。この種目の世界記録は旧東ドイツのマルコ・コッホが1985年に樹立した47秒60という難攻不落の記録だが、マクラフリンと世界歴代3位の47秒98で2位に入ったマリレイディ・パウリノ(ドミニカ)がついに射程圏内に入ったと言える。

    日本人3選手が出場した女子5000m。予選1組に出場した田中希実(New Balance)は、序盤から先頭でレースを引っ張る山本有真(積水化学)が作るペースについてレースを進め、レース中盤からギアをアップ。その後は先頭でレースを進め、組5着でゴールし、決勝進出を決めた(組上位8位までが自動的に決勝進出)。

    今日の優勝者・日本人成績(決勝)

    男子やり投

    • 優勝:ケショーン・ウォルコット(トリニダード・トバゴ) 88m16

    女子三段跳

    • 優勝:レヤニス・ペレス・エルナンデス(キューバ) 14m94(-0.3)

    男子400m

    • 優勝:ブサンコレン・ケビナシピ(ボツワナ) 43秒53
    • 6位:中島佑気ジョセフ(富士通)44秒62

    女子400m

    • 優勝:シドニー・マクラフリン=レブロニ(アメリカ) 47秒78 ※大会新

    決勝種目以外の日本人成績

    女子5000m 予選

    • 田中希実(New Balance) 14分47秒14 1組5着 決勝進出
    • 山本有真(積水化学) 15分36秒29 1組18着 予選敗退
    • 廣中璃梨佳(JP日本郵政G)15分10秒68 2組15着 予選敗退

    女子走高跳 予選

    • 髙橋渚(センコー) 1m88 A組11位 予選敗退

    女子800m 予選

    • 久保凛(東大阪大敬愛高) 2分02秒84 3組7着 予選敗退

    女子200m 準決勝

    • 井戸アビゲイル風果(東邦銀行)

    男子200m 準決勝

    • 鵜澤飛羽(JAL) 20秒23(-0.1) 1組5着 準決勝敗退

    ■9月17日(5日目):女子200mの井戸アビゲイル風果が日本勢で14年ぶり、男子200mは鵜澤飛羽が準決勝進出! 男子走幅跳は20歳のフルラニ、女子3000m障害は21歳のチェロティッチが制す!

    今年9年ぶりに女子200mの日本記録を更新した井戸アビゲイル風果(東邦銀行)は同種目の予選5組で22秒98(0.0)の5着に。最終的にタイム通過(各組上位3選手以外の全組共通タイム上位6名)で4番手に残り、日本勢としては14年ぶりの準決勝進出を果たした。井戸は初日に行なわれた混合4×400mリレーで史上初の決勝進出に大きく貢献しており、今大会3本目のレースでも好結果を導き出しており、「うれしい! あと1本走れるということなので、頑張りたいと思います」と喜びを表した。

    また、男子200m予選ではエース格の鵜澤飛羽(JAL)が最終6組に登場し、20秒39の組3着に入り、自動的に準決勝進出を決めた。

    決勝は4種目で行われ、男子走幅跳では20歳のマッティア・フルラニ(イタリア)、女子3000m障害は20歳のフェイス・チェロティッチ(ケニア)が8分51秒59の大会新で優勝。ともに昨年のパリ五輪ではそれぞれ銅メダルを獲得した実績のある若手で、新時代の到来を感じさせる勝利となった。

    女子棒高跳のケイティ・ムーン(アメリカ)は、サンディ・モリスとの同国のライバル対決を制して4m90で世界陸上3連覇、男子1500mはアイザック・ナデル(ポルトガル)がラストスパート合戦を制し、2位に0秒02差の3分34秒10で金メダルを獲得した。

    今日の優勝者・日本人成績(決勝)

    女子棒高跳

    • 優勝:ケイティ・ムーン(アメリカ) 4m90

    男子走幅跳跳

    • 優勝:マッティア・フルラニ(イタリア) 8m39(+0.2)

    女子3000m障害

    • 優勝:フェイス・チェロティッチ(ケニア). 8分51秒59 *大会新

    男子1500m決勝

    • 優勝:アイザック・ナデル(ポルトガル) 3分34秒10

    決勝種目以外の日本人成績

    男子やり投 予選

    • 﨑山雄太(愛媛競技力本部)77m61 A組15位 予選敗退
    • ディーン元気(ミズノ)77m01 A組16位 予選敗退
    • ⾧沼元(スズキ)74m70 B組17位 予選敗退

    女子200m 予選

    • 井戸アビゲイル風果(東邦銀行) 22秒98(0.0)5組5着 準決勝進出

    男子200m 予選

    • 鵜澤飛羽(JAL) 20秒39(0.0) 予選6組3着 準決勝進出
    • 飯塚翔太(ミズノ) 20秒64(-0.2) 予選1組6着 予選敗退
    • 水久保漱至(宮崎県スポ協 ) 20秒51(-0.3) 予選3組6着 予選敗退

    ■9月16日(4日目):中島佑気ジョセフが男子400mで日本勢34年ぶりの決勝進出! 男子110mハードルの村竹ラシッドは5位

    男子110mハードルは、メダル候補として臨んだ村竹ラシッド(JAL)が準決勝を組2着で着順通過を果たしたが、決勝では競り合いの展開となるなか、終盤に伸びきれずに13秒18で5位に。「パリ五輪(5位)が終わってからこの1年間、すべてをかけて陸上に打ち込んできたつもりだったんですけど……何が足りなかったのか」と結果を出せなかった自分自身に対して悔しさを滲ませていた。

    初出場で準決勝に進出した野本周成(愛媛競技力本部)は1組3着、また前日の予選で敗退も準決勝進出者が1名棄権したことにより、急きょ出場が決まった泉谷駿介(住友電工)は十分な準備ができなかったこともあり、4台目で転倒。ゴールまで辿り着いたが、途中棄権となった。

    男子400m準決勝3組では、予選で日本新記録を樹立した中島佑気ジョセフ(富士通)が最後の直線で伸びを見せ、44秒53と 2着に。自動的に決勝進出が決まると同時に、この種目では前回の1991年東京世界陸上の高野進以来、日本勢として34年ぶりの快挙となった。

    男子ハンマー投では、イーサン・カッツバーグが84m70の大会新記録で優勝。今大会のハンマー投は、女子のカムリン・ロジャースとともに、カナダ勢が制する結果となった。

    日本人2人が出場した男子走高跳は赤松諒一(SEIBU PRINCE)が 2m24で8位入賞、瀬古優斗(滋賀県スポ協/FAAS)は2m20で10位に。優勝は昨年のパリ五輪王者ハミッシュ・カー(ニュージーランド) 、東アジアの雄ウ・サンヒョク(韓国)は一時はトップになったものの、2位(2m34)となった。

    今日の優勝者・日本人成績

    女子1500m

    • 優勝:フェイス・キピエゴン(ケニア) 3分52秒15

    男子ハンマー投

    • 優勝:イーサン・カッツバーグ(カナダ) 84m70 *大会新

    男子110mハードル

    • 優勝:コーデル・ティンチ(アメリカ) 12秒99(-0.3)
    • 5位:村竹ラシッド(JAL) 13秒18(-0.3)

    男子走高跳

    • 優勝:ハミッシュ・カー(ニュージーランド) 2m36
    • 8位タイ:赤松諒一(SEIBU PRINCE) 2m24
    • 10位:瀬古優斗(滋賀県スポ協/FAAS) 2m20

    決勝種目以外の日本人成績

    男子800m 予選

    • 落合晃(駒澤大)1分46秒78 5組7着 予選敗退

    女子三段跳 予選

    • 髙島真織子(九電工)13m66(-0.3)A組13位 予選敗退
    • 森本麻里子(オリコ) 13m10 B組13位 予選敗退

    男子110mハードル 準決勝

    • 野本周成(愛媛競技力本部)13秒30(-0.8) 1組3着 準決勝敗退
    • 泉谷駿介(住友電工) 1組途中棄権 準決勝敗退*1名が棄権したため、繰り上がりで準決勝進出
    • 村竹ラシッド(JAL) 13秒17(-0.1)3組2着 決勝進出

    男子400m 準決勝

    • 中島佑気ジョセフ(富士通) 44秒53 3組2着 決勝進出!

    ■9月15日(3日目):デュプランティスが6m30の棒高跳世界新!!!!! 男子3000障害の三浦龍司はメダル争いに絡むも8位

    この日のハイライトは男子棒高跳。絶対王者のアーマンド・デュプランティス(スウェーデン)が6m15の時点で優勝を決めると、最後は今年8月に自身が打ち立てた世界記録6m29を1cm上回る6m30に挑戦。惜しくも2度失敗するも、最後の3回目の跳躍で見事にクリアし、世界新記録を樹立。夜11時近い国立競技場には大歓声がこだました。

    デュプランティスは4年前の東京五輪でも同じ国立競技場で優勝したが、その時は世界新記録への挑戦は失敗に終わっていた。

    「もう一度、東京に帰ってきて勝ちたいと思っていた。世界記録まで更新できて、本当に素晴らしいよ。みんなの声援が力になりました。ありがとう、おやすみなさい」とデュプランティスは喜びを表した。

    7時30分に国立競技場をスタートした男子マラソンの優勝争いは、終盤までにもつれにもつれ、競技場内に入ると3選手の争いに。最後は先頭をいくアマナル・ペトロス(ドイツ)と、追走してきたアルフォンソ・フェリックス・シンブ(タンザニア)が同時にゴールテープに。結果は2時間09分48秒と同タイムだったが、着差ありの決着でシンブが優勝を果たした。

    13年ぶりの入賞を目指した日本勢3人は序盤から先頭集団でレースを進めたが、25km近辺で吉田祐也(GMOインターネットG)、30km手前で小山直城(Honda)が集団から後れをとるなか、2度目のマラソンの近藤亮太(三菱重工)が終盤までくらいつき、11位で日本勢最上位となった。

    女子3000m障害予選3組に出場した齋藤みう(パナソニック)は、自己ベストを約14秒更新、実に17年ぶりの日本記録更新となる9分24秒72をマーク。決勝進出ラインの組5着にあと一歩及ばなかったが、大舞台で会心の走りを見せた。

    メダル候補として注目を集めた男子3000mSCの三浦龍司(SUBARU)は、残り200mを切ってからの競り合いで一時3位のポジションまで出るも、最終的には8位入賞となった。

    今日の優勝者・日本人成績

    男子棒高跳

    • 優勝:アーマンド・デュプランティス(スウェーデン) 6m30*世界新!!!!!

    男子マラソン

    • 優勝:アルフォンソ・フェリックス・シンブ(タンザニア) 2時間09分48秒
    • 11位:近藤亮太(三菱重工) 2時間10分53秒
    • 23位:小山直城(Honda)2時間13分42秒
    • 34位:吉田祐也(GMOインターネットG) 2時間16分58秒

    男子3000m障害

    • 優勝:ジョージ・ビーミッシュ(ニュージーランド) 8分33秒88
    • 8位:三浦龍司(SUBARU) 8分35秒90

    女子ハンマー投

    • 優勝:カムリン・ロジャース(カナダ) 80m51

    女子100mハードル

    • 優勝:ディタイ・カンブンジ(スイス) 12秒24(-0.1)

    決勝種目以外の日本人成績

    女子棒高跳 予選

    • 諸田実咲(アットホーム) 4m25 B組16位 予選敗退

    男子ハンマー投 予選

    • 福田翔大(住友電工) 72m71 B組15位 予選敗退

    女子3000m障害 予選

    • 齋藤みう(パナソニック)9分24秒72*日本新 3組6着 予選敗退

    男子400mハードル 予選

    • 井之上駿太(富士通)49秒73 1組8着 予選敗退
    • 小川大輝(東洋大)50秒08 2組6着 予選敗退
    • 豊田兼(トヨタ自動車)51秒80 5組8着 予選敗退

    男子走幅跳 予選

    • 橋岡優輝(富士通) 7m95(+0.4) B組7位 予選敗退
    • 津波響樹(大塚製薬)7m42(+0.1) B組17位 予選敗退
    • 伊藤陸(スズキ) 7m68(+0.7) A組16位 予選敗退

    男子110mハードル 予選

    • 村竹ラシッド(JAL) 13秒22 5組2着 着順通過で準決勝進出
    • 泉谷駿介(住友電工) 13秒52(-0.6) 1組5着 予選敗退
    • 野本周成(愛媛競技力本部) 13秒29(-0.6) 3組4着 着順通過で準決勝進出

    女子100mハードル 準決勝

    • 福部真子(日本建設工業)13秒06(-0.5) 1組7着 準決勝敗退
    • 中島ひとみ(長谷川体育施設)13秒02(-0.2) 2組7着 準決勝敗退

    ■9月14日(2日目):早大サークル出身の小林香菜が女子マラソンで7位入賞! 中島佑気ジョセフが男子400m日本新! フレイザー=プライス最後の世界陸上は女子100m6位

    2日目の午前に行なわれた女子マラソン。高温多湿の厳しい環境下、序盤から自分のペースでレースを進めて、苦しい中盤以降は粘りに粘りを見せた小林香菜(大塚製薬)が2時間28分50秒で走り、初の世界陸上の舞台で7位入賞を果たした。小林は早大のマラソンサークル出身の異色の経歴の持ち主で、高速ピッチが持ち味の選手。

    レース後は、世界陸上までの孤独な合宿について「精神的に厳しかった」とこれまでの道のり振り返りつつ、レースついては、「42.195km、応援が途切れることになく力になったので、こういう大きいレースを走れることは幸せだなと思いました。自国開催の世界陸上ということもあるかもしれませんが、オリンピックなどでも仮に自分が出ていなくても、応援をいただければランナーは頑張れるので、もっともっと陸上が盛り上がればいいなと思います」と語った。

    優勝争いは30kmすぎからペレス・ジェプチルチル(ケニア)とティグスト・アセファ(エチオピア)が並走する展開が続くなか、最後は東京五輪金メダリストのジェプチルチルが競技場内で競り勝ち、2時間24分43秒のタイムで優勝を果たした。

    また、女子100mハードルでは福部真子(日本建設工業)と中島ひとみ(長谷川体育施設)の2選手がタイム通過(各組上位3選手以外の全組共通タイム上位6名)3、4番手で15日夜に行なわれる準決勝進出を決めた。

    夜の部では、男子400m予選2組に出場した中島佑気ジョセフ(富士通)が従来の日本記録を0秒33更新する44秒44で組2着に入り、準決勝進出を決めた。

    この日は男女の100m準決勝・決勝が行われ、男子はオブリク・セビルとキシェーン・トンプソンのジャマイカ勢がワンツーフィニッシュ。ノア・ライルズ(アメリカ)は銅メダルに。女子はメリサ・ジェファーソン=ウッデン(アメリカ)が 10秒61の大会新で初優勝。また、今季限りで引退を表明しているシェリー=アン・フレイザー=プライス(ジャマイカ)は決勝進出を果たし、11秒03で6位で最後の世界陸上を締め括った。ブレイザー=プライスはこれまでオリンピックで3個、世界陸上で通算10個の金メダルを手にしている。

     

    今日の優勝者・日本人成績

    女子マラソン

    • 優勝:ペレス・ジェプチルチル(ケニア) 2時間24分43秒
    • 7位:小林香菜(大塚製薬)2時間28分50秒
    • 13位:佐藤早也伽(積水化学)2時間31分15秒
    • 28位:安藤友香(しまむら) 2時間35分37秒

    女子円盤投

    • 優勝:バラリー・オールマン(アメリカ) 69m48

    男子10000m

    • 優勝:ジミー・グレシエ(フランス) 28分55秒77
    • 20位:鈴木芽吹(トヨタ自動車)29分33秒60 
    • 22位:葛西潤(旭化成) 29分41秒84

    女子走幅跳

    • 優勝:タラ・デービス=ウッドホール(アメリカ) 7m13(-0.2)

    女子100m

    • 優勝:メリサ・ジェファーソン=ウッデン(アメリカ) 10秒61(+0.3)*大会新

    男子100m

    • 優勝:オブリク・セビル(ジャマイカ) 9秒77(+0.3)

    決勝種目以外の日本人成績

    男子1500m 予選

    • 飯澤千翔(住友電工) 3分41秒76 1組13着 予選敗退

    女子100mハードル 予選

    • 田中佑美(富士通)13秒05(0.0) 2組6着 予選敗退
    • 福部真子(日本建設工業)12秒92(+0.1) 5組4着(+0.1) 準決勝進出
    • 中島ひとみ(長谷川体育施設)12秒88(0.0) 6組5着 準決勝進出

    男子400m 予選

    • 佐藤風雅(ミズノ)  45秒10  1組5着 予選敗退
    • 中島佑気ジョセフ(富士通)44秒44*日本新 2組2着 準決勝進出

    女子400m 予選

    • 松本奈菜子(東邦銀行)52秒41 5組7着 予選敗退

    男子走高跳 予選

    • 赤松諒一(SEIBU PRINCE)2m25 B組1位 決勝進出
    • 瀬古優斗(滋賀県スポ協/FAAS)2m25 B組3位 決勝進出
    • 真野友博(九電工)記録 A組6位 予選敗退

    ■9月13日(1日目/初日):勝木隼人が男子35km競歩で自身初の銅メダル獲得! 廣中璃梨佳が女子10000m6位! 混合4×400mリレーは初の8位入賞

    今大会のオープニング種目となった男子35km競歩(女子も同時スタート)では、序盤から積極的なレースを見せた勝木隼人(自衛隊体育学校)が終盤も粘りを見せて3位。自身初の銅メダルを獲得した。日本競歩勢の世界陸上でのメダル獲得は、2015年北京大会男子50km競歩で谷井孝行が銅メダルを獲得して以降、通算10個目となった。優勝はベテランウォーカーのエバン・ダンフィー(カナダ)で、記録は2時間28分22秒だった。

    混合4×400mリレー予選1組に登場した日本(一走から今泉堅貴/内田洋行AC、井戸アビゲイル風果/東邦銀行、吉津拓歩/ミキハウス、松本奈菜子/東邦銀行)は3分12秒08の日本新記録で組5位、2組を終了した時点では予選落ちかと思われたが、ケニアの失格が判明。通算8番手で、夜に行われる決勝に史上初めて駒を進めた。

    決勝は、吉津、井戸、今泉、松本の走順で臨み、3分17秒53で8位入賞を果たした。

    女子10000mは2021年東京五輪、2023年世界陸上、2024年パリ五輪のこの種目で7位の実績のある廣中璃梨佳(JP日本郵政G)がレース後半の粘りで、6位入賞を果たした。

    男子砲丸投の世界記録保持者ライアン・クルーザー(アメリカ)は今シーズン、初の競技会ながら世界陸上3連覇を達成した。

    今日の優勝者・日本人成績

    男子35km競歩

    • 優勝:エバン・ダンフィー(カナダ) 2時間28分22秒
    • 3位:勝木隼人(自衛隊体育学校) 2時間29分16秒
    • 18位:川野将虎(旭化成) 2時間37分15秒
    • 24位:丸尾知司(愛知製鋼)2時間40分29秒

    女子35km競歩

    • 優勝:マリア・ペレス(スペイン) 2時間39分01秒
    • 15位:梅野倖子(LOCOK) 2時間56分28秒
    • 20位:矢来舞香(千葉興業銀行) 3時間01分27秒
    • 21位:渕瀬真寿美(建装工業) 3時間03分29秒

    男子砲丸投

    • 優勝:ライアン・クルーザー(アメリカ) 22m34

    女子10000m

    • 優勝:ベアトリス・チェベト(ケニア) 30分37秒61
    • 6位:廣中璃梨佳(JP日本郵政G) 31分09秒62
    • 20位:矢田みくに(エディオン) 32分28秒24

    混合4×400mリレー

    • 優勝:アメリカ 3分08秒80 *大会新
    • 8位:日本 3分17秒53

    決勝種目以外の日本人成績

    女子やり投 予選

    • 郡菜々佳(サトウ食品新潟アルビレックスRC)54m59 B組18位・予選敗退

    男子3000m障害 予選

    • 三浦龍司(SUBARU) 8分30秒43 1組3着 *着順(組5着以内)で決勝進出

    女子走幅跳 予選

    • 秦澄美鈴(住友電工) 6m45 A組10位 予選敗退


    女子1500m 予選

    • 田中希実(New Balance) 4分07秒34 1組10着 予選敗退
    • 木村友香(積水化学) 4分15秒70 3組14着 予選敗退

    男子100m 予選

    • 守祐陽(大東文化大) 10秒37(+0.1) 2組7着 予選敗退
    • 桐生祥秀(日本生命) 10秒28(-1.1) 3組5着 予選敗退
    • サニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ) 10秒37(0.0) 7組7着 予選敗退

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    牧野豊 Yutaka Makino

    東京・神田生まれの神田育ち。上智大学卒。1993年から約30年間、スポーツ専門出版社で雑誌・書籍・ウェブ媒体の取材・原稿執筆・編集全般に携わる。その間、バスケットボール(NBA含む)、アメフト(NFL含む)のムック、水泳競技、陸上競技の月刊定期誌の編集長を歴任。各競技の国内主要大会をはじめ、アジア大会、世界選手権、オリンピック等、国際大会の現地取材を経験。